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Interview 05

お弁当を通じてお客様の日々を彩りながら「中納言のお弁当を頼んでよかった」と満足してもらえる製品をひとつひとつまごころを込めて製造しています。

小西 CSTホールディングス
弁当事業部

店舗での経験を活かして、お弁当の製造管理から営業活動などを行っています。

どういった経緯でこちらのお仕事に携わることになりましたか?

小西:元々は店舗勤務でしたが、体の事情があり、立ち仕事ができない状況になったので、現在の業務になりました。たまたま弁当事業部への異動の話を以前から言われていたこともあり、ここに入ってきた次第です。中納言では20年以上お店にいて、5〜6年前に弁当事業部の方に移ってきました。

そうなんですね。実際のお仕事内容はどんなことをされていますか?

小西:業務内容はお弁当の受注および製造販売、販路を広げるための営業活動、お弁当事業の衛生管理です。具体的には、大阪市の食の安全と安心の認証といういわゆる地方版HACCPというものがあるんですが、このHACCPを今から4年前に取得しました。今はJFSという日本全体の規格であるHACCP認証規格の取得に向けて動いています。

自分にぴったりな業界でしっかりと評価してもらえたのが嬉しかったです。

長く今の業界に身を置かれていますが、長く続けられているポイントはありますか?

小西:入社する前の大学生の時にファミリーレストランでアルバイトをしてたんですが、そのお店には常連さんが付いていたんです。アルバイトをしているとお客様が私の顔を覚えてくれて、オーダーの時は呼んでもらえたり、仕事以外の場面でも呼んでもらって遊びに行ったり、結構仲良くなれたんですね。
それまでにもいろんなアルバイトをしていたんですが、ここまで楽しく仕事ができて、自分が頼られている感じがある仕事はないなと思ったので、サービス業に自分の身を置くのが一番いいのではと思いました。

なるほど。では、実際にこちらの会社で働こうと思ったきっかけはありますか?

小西:中納言で働こうと思ったきっかけですが、中納言は伊勢海老に特化しており、なおかつ唯一日本の中で伊勢海老を扱っている会社はここしかないという認識は正直ありませんでしたが、CMでもよく流れていてそれは見たことがありました。選考は何社か受けましたが、最初に評価をいただいた会社が中納言だったので、ここでお世話になろうと決めたのが入社のきっかけです。

ハレの日を彩る価値を提供し続けたい

2020年は外食産業にとって大きな打撃を受けた年だったと思いますが、その中でお弁当事業が支えになった部分はありましたか?

小西:はい、2020年にコロナ禍が始まってレストランの売上が大幅に下がることがありました。
ただ、それに反比例するかのようにお弁当事業はすごく忙しくなったんですね。ご飯を外に食べに行けないから「取り寄せで何か頼もう」という風潮が世の中に広がったときに、お弁当の売り上げも上がってくるようになってきました。

中納言はレストランがメインで売上を作っていますが、世の中が変化するにあたって、レストラン以外で会社の売上を支える1つの柱になるために「デリバリーをきっちり育てていかないといけない」とそのときに痛感しました。お弁当事業部は1つだけなので、レストランの6〜7店舗分の売上をカバーできるわけではありませんが、売上があるとないとでは全然違います。コロナ時にお弁当の売上は1.5倍ぐらいになったんですが、今はそれを維持するためにはどうするか考えていくことも仕事のやりがいというか、やっていかないといけないことだと思っています。

お弁当事業が躍進した期間だったんですね。確かに外食できなくてもお祝いしたいといった人は多い気がします。

小西:中納言ってハレの日のお祝いの時に利用するイメージがあると思うんですね。コロナの間はお祝いがないかというとそうではなく、みんな均等に年を取っていきますし、どこかで還暦や年次の祝いがあり、結婚される方もいらっしゃるのでいろんな場面でハレの日の感覚はあるんですよね。

そういった時に中納言のお弁当がぴったりだったんですね。お弁当を企画する時にはどんなことを意識されていますか?

小西:「外には行けないけど、せっかくのハレの日だからちょっとでもいいものを取ろうかな」とお客様がなったときに、中納言としてこのお弁当でどう表現できるか、どうやったらお弁当という形を通して中納言をお客様にきちんとアピールできるかを考えています。例えば、商品のクオリティであったり、価値と価格のバランスであったり、配達員が時間通りにお客様のところへお届けできるかなど。そういうことを考えています。

細やかな気配りをされているんですね。今の仕事のやりがいや今後の目標はありますか?

小西:コロナが明けても家で過ごすための需要は十分あると思います。特に年次のお祝いで、車で移動しないといけなかったり、電車を使うために駅まで行かないといけないとなると、お年寄りの方はなかなか外に出にくいですよね。お客様は「取り寄せでも良い商品(お弁当)があれば頼もう」となるのでお弁当の需要は減ることはないとは思うんです。そういう需要を育てていきたいです。売上を維持して、そしてプラスアルファにしていくこと。弁当事業が中納言での事業の1つの柱になれるように育てていくことが今はやりがいになっています。

お客様に満足していただきながら「食の安全と安心」を意識するようになりました。

今の仕事で自分が「成長」を感じている部分はありますか?

小西:接客はアルバイトでもレストラン勤務でもやってきて、自分には接客が一番合っていると思っていました。お弁当事業と店舗で全く違うところが、まず実際にお客様と接触しないんですよね。もちろん配達をすることによっては接触するんですけど、レストランみたいに10人のお客様がいても、10人とも我々がサービスするわけではありません。10人のうち1人のお客様にお会いできることがあっても、残り9人のお客様には、メールか電話でしかサービスができないんです。

何十年もサービス業やっているとお客様の表情を見たときに「どういう風に接したら、このお客様は喜ぶだろう」というのが分かってくるんですけど、お弁当事業部に入って、接客方法が全く分からない状況からのスタートでした。「どんな言葉遣いをすればいいだろう?」「どんな声の高さで喋ればいいんだろう?」「どれぐらいのスピードで喋ればいいんだろう?」そういうことをこの仕事を通じて学びました。

それからレストランにいたとき以上に「食の安全と安心」の意識を持つようになりました。食の安心安全に関する報道がされ、世間でもその関心が高まっていると思います。お客様の意識が増えていることもあり、食の安全と安心に関しては今まで以上に気をつけていかないといけません。そういった意味では、お客様のためにという意識は自分の中でもさらに磨きがかかったかなと思っています。

確かに、レストランで接客するのと違い、お弁当だとお客様の顔は見えないんですよね。

小西:そうですね。例えば何かあった際にでも、、レストランとお弁当では影響する規模が全然違います。40件のお弁当を届けて1個でもお弁当に問題が起きると、残り39件にも問題が起きる可能性が考えられます。そういうことを考えれば、とてもじゃないですけど適当には仕事できません。今まで以上に神経を研ぎ澄まさないといけないという意識が芽生えました。
「食を通じてお客様に商品を提供する」という仕事に対して、お弁当に携わるようになり、さらにブラッシュアップできました。「さらにいいものを、さらにお客様に喜んでいただけるもの」とは何なのかを探求し続けています。50歳にして、さらに勉強しないといけないなと感じました。

店舗での接客経験を今の事業部でも活かせる部分がたくさんあります。

逆にその店舗で今までやってらっしゃったことが、この弁当事業でも活きたなっていうことはありますか?

小西:お客様が何を求められているかは、お話をするだけでも分かります。表情がなかったとしても、お客様の声のトーンで頭の中で描くことができます。レストランでは、お客様はこんなことを望んでるんだろうなと思いながら接客していました。お弁当に関してだけ言うと、レストランと違ってお客様がどんなことを感じてるかは必要ないといえば必要ないんです。

電話越しの声だけではお客様の要望を想像できないんです。ただ私はレストランにいたので、お客様がどんなことを望んでるのか分かるんです。なので、逆にこんな提案をしてあげたらいいのかなとか、こういうことを望んでおられるのかなとかと思い、こちらからいくつか提案ができます。それによって、お客様は「せっかくなんで何か一つでも商品を買おうかな」となってきます。レストランでの営業力、「お客様が何を求められてるか」を声と文字だけで、ある程度想像することできる。そして逆にお客様に提案もできるっていうのは、レストランでの経験が、弁当事業部でもちゃんと使えていると感じました。

全て手作りでお腹いっぱいになれる、そんなお弁当をお届けしています。

中納言のお弁当として、他社には負けない強みやこだわりはありますか?

小西:お弁当は1つ1つを手作りで行っていますのでクオリティ、味に関しては他社には絶対真似ができないものを提供しています。そしてボリューム感、ここに関しても他の会社とは比較にならないぐらいのものを提供しています。
そういった商品をお届けするために、お弁当を自社から配達する際にはアンケートハガキというものを出しているんです。わざわざお客様が書いて出していただかないといけないものなんですが、みんな書いて出してくださるんですよ。今年は1月から4月までで約50件ぐらい返ってきています。あとはポータルサイトを利用されたお客様の口コミがあるんですが、そこでも皆さんから良い評価をいただいています。どのサイトを見ても、おかげさまでお客様から「良かったよ」と評価をいただいています。

確かにそれは強みであり、自信にもつながりますね。お弁当を製造や企画する際に工夫されていることはありますか?

小西:製造部分っていうと、1個ずつ手作りになっているところ。炊き合わせなんかは完全に手作りです。一気にまとめて味付けするのではなく、1個1個の食材を分けて、それぞれに味付けをしています。茄子は茄子だけ、人参は人参だけ、大根は大根だけに分けて味をつけて1つにまとめます。こうやって本当に1個ずつ手間と時間をかけて作っているので製造個数がお弁当だと作れて1日300個ぐらいなんですよね。

あとは工夫と言いますか、ポリシーのようなものなのですが、中納言としては、中途半端に満足していただくぐらいであれば、味はもちろん、量でも全てのことにお客様に満足していただきたい。そういう思いで、お腹いっぱいになれるように量は多いです。
中納言を創業した人は戦争から帰ってきた状況だったので、食に貧しい時代を生きている人ですから、余計に「お腹いっぱいになることで、幸せになる」という思いがあったんだろうと思います。
普通のお弁当やレストランだと、大体7割8割ぐらいでお腹いっぱいにして「また食べたいな」と思って、また足を運ばせるっていうのを常套手段として使うんです。そこをうちではお腹いっぱいに、はち切れんばかりに食べて満足してもらいたいという思いでボリューム感を企画しています。

どうしてもお弁当の炊き合わせってなんか美味しくないみたいなイメージを持たれてる方が多いと思うんですけど、そこは違うんですね。中納言ではレストランとお弁当どちらも展開されていますが、料理の違いはどんな部分にありますか?

小西:レストランで出す料理はお客様にその場ですぐ消費していただけますが、お弁当の料理に関しては、どのタイミングで召し上がるか分からないですし、全てが冷たい状態なんですよね。そういう状態でも美味しいものを作らないといけないんです。お客さんが食べるときに一番美味しい状態を作るということです。ですので、お弁当って日持ちとか時間を持たすために、どうしても味が濃くなったり、塩分が多くなったり、砂糖が多くなったりしがちになるんです。

中納言のお弁当は、レストランで食べるものよりは多少濃い目にどうしてもなってしまう部分はありますが、必要以上に味が濃い状態にはしていません。お弁当としてギリギリのところで抑えて調整して作っています。お弁当は「お届けしてから3時間以内にお召し上がりください」という商品なんです。お昼にお届けしたものは、12時ぐらいから食べるだろうという想定で、15時までしか持たないので、その時間までに召し上がっていただけるもので美味しいものを提供しています。

なるほど、お客様が食べるタイミングに合わせて製造されているんですね。配送の際にも工夫などされていますか?

小西:商品のお届けに関しても、良い状態を保つために保冷剤も使用しますが、お届けのお時間についても、車で長時間運ぶとどうしても型崩れをしますし、一定の温度管理が難しくなります。
そのため、うちの配送は3時間分のお弁当しか持たせないようにしています。最終的にお客様に手渡しするまで、お弁当の鮮度を維持して運んでいます。例えば、1回の配達で2件分以上を持っていくこともあるんですが、近くだからといってまとめて持っていって、最終的なお届けまでに3時間以上かけるというやり方はしません。近くで配達があっても、配達員を2人に分けて時間をずらし、いい状態のものをお客様に提供するようにしています。

注文が集中すると何度も運ばないといけないですね。

小西:配送員がたくさん必要になってくるんですけどね。でも、商品の安全と安心をないがしろにして、配達までに何時間も車の中で持ってしまうのは、商品に対してもよくありませんし、お客様の手元に届いたときに「中納言のお弁当はこんなもんか」と思われるのは我々としては本意ではないんです。そのためには、やはり時間と費用をかけてでもお客様に少しでも良いものをお届けできるようにしていることがこだわりの1つです。

やる気さえあればなんでもできる社風があります。

自分の会社に入ろうかなって悩んでる方に対しておすすめポイントだったりとか、うちの会社はここがいいよみたいなところでアピールするとしたら、どういうところがありますか?

小西:頑張ったら頑張った分だけ評価してもらえると思います。やる気さえあれば何でもできます。自分がしたいことを言ったら、周りがサポートして形にしようとしてくれます。もちろん10個あったら10個ともならないこともありますけど、多分他に比べればやりやすいかなと思います。

一緒に成長できる仲間を募集しています!

Let’s
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